医師の7割以上、接待見直し以降も「MRとの面会頻度は変わらない」と予想


接待と関係性

ゴルフ2012年3月の医療関係のプレスリリースに、ケアネットが実施した医師3,000人の調査結果についての紹介がありました。
医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネットが、2012年3月20日~21日、ケアネット医師会員3,000人に対し、製薬企業の「接待見直し」によるMR(医薬情報担当者)との関係性に関する調査を実施したということです。

上記調査は、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会による、公正競争規約の新運用基準により、いわゆる「接待」(懇親のみを目的とした飲食等)を認めなくなることを受け、新基準実施の4月以降、MRとの面会頻度はどうなると予想するかを尋ねたということでです。

私も就職活動のときに経験がありますが、医療関係特にMRはなんとなく接待が多いというイメージでした。
話しをもどしますが調査結果は医師の7割以上が『特に変わらない』と回答した一方で、若手医師ほど『MRとの面会頻度は減る』と予想していることが明らかになったということです。
私のイメージは別にして今回の調査結果をみても、接待というものは、日本においてはなかなか無くならないのかなと思いました。

 

医師の接待

そこで、医師の接待とはどのようなものがあるのか調べて見ることにしました。
製薬会社225社で構成する医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(医薬品公取協)は、製薬会社の医薬情報担当者(MR)による医師への接待にかかわる自主規制を、2012年4月から強化するということでした。

また、接待にかかわる自主規制の見直しは02年以来、これまでも「華美過大な接待は好ましくない」としてきましたが、過剰接待はなかなか止まなかったということで、4月からは、接待の上限金額を2万円として、これまで認めてきたゴルフやカラオケ、観劇やスポーツ観戦、2次会の費用を出すことも禁止したということでした。

また、製薬会社が開く自社製品の発表会や、治験薬などの研究会や講演会には多くの医師が招待されて、医師の交通費や宿泊費を、製薬会社が負担するのはもちろん、会合が終われば慰労のために立食パーティーが開かれるということでした。
そのため、ホテルの宴会場にはグルメを納得させる食材を使った豪華な食事や、ワインや日本酒の銘酒が用意されるということでした。

 

過剰接待や不利益

しかしながら、製薬会社と医師との「癒着」を厳しくチェックする傾向は、国際的な流れになっているということで、米国では製薬会社に対して、病院や大学などへの資金提供について情報開示を進める動きがあるということです。
その理由としては、「過剰接待」も、それによって医師が一部の製薬会社から優先的に医薬品を購入することになれば、結果的に「患者が不利益を被ることにもなりかねない」(医薬品公取協)との懸念があるためということでした。

このような接待の上限金額を2万円とする、というような内容を見て、庶民感覚からすると、2万円というのは非常に高額という感じですが、給料が高い医師の目線からすると、それほどでもないのかなと思いました。