意識と要望
2011年9月の医療関係のプレスリリースに、認知症介護者の医療コストへの意識、医師・薬剤師への要望 調査結果を発表についての紹介がありました。
沢井製薬株式会社が、高齢者人口の伸びに伴い、2005年には169万人であった患者数も、2015年には250万人にまで達すると言われる認知症について、認知症介護者の医療コストに対する意識や医師・薬剤師への要望を、全国の認知症介護者206名、比較対象として生活習慣病患者206名、計412名を対象に調査を実施したということでした。
>>沢井製薬
調査結果のハイライトは、次のようなものということでした。
・月にかかる薬代は、平均すると、認知症介護者6,418円、生活習慣病患者4,456円で、約2,000円の差がある。
生活習慣病患者が気にする医療コストの1位は「薬代」だが、認知症介護者は、「薬代」のみならず、「福祉施設利用料」「介護ヘルパー代」なども含めたあらゆる医療コストに負担を感じている。
・処方薬について重視することは、認知症介護者、生活習慣病患者ともに「効果」「安全性」「医師・薬剤師の薦め」である。
さらに認知症介護者は、「飲みやすさ」「剤形」に関する重視度も高い。
・薬剤師に望む情報提供として、認知症介護者、生活習慣病患者ともに「副作用」「飲み方・飲み合わせ」と合わせ、「ジェネリック医薬品の有無」のスコアが高い。
・服用している処方薬のジェネリック医薬品への変更希望意向は、生活習慣病患者で41.7%と高く、認知症介護者では26.2%にとどまっている。
満足度と効果
認知症介護者、生活習慣病患者ともに、「医師・薬剤師に相談してから考える」のスコアが61.2%、46.6%と一番高く、医療従事者からの積極的な情報提供が望まれている。
なお、変更したい理由としては「同じ効き目であれば、安く抑えたい」が多く、変更したくない理由としては、「現在服用中の薬で満足している」が多い。
このような認知症介護者の医療コストへの意識、医師・薬剤師への要望 調査結果を見て、将来、自分や自分の家族、親戚で認知症介護者になった場合は、費用の面では非常に大変だなと思います。
認知症で在宅にいる場合は、ディサービスの認知症対応型通所介護・介護予防認知症対応型通所介護費とグループホームで認知症対応型共同生活介護・介護予防認知症対応型共同生活介護のケースがあるということでした。
デイサービスの認知症対応型通所介護・介護予防認知症対応型通所介護費の場合は、要支援1:4,350円/日から要介護5:5,370円/日(6時間以上8時間未満の場合は1割個人負担)になるということでした。
またグループホームで認知症対応型共同生活介護・介護予防認知症対応型共同生活介護の場合は、介護保険を利用してサービスが受けられますが、施設の設備・運営基準や入居する居室の種類、および地域によって料金は微妙に異なっているということでした。