三大疾病


三大疾病はがん、急性心筋梗塞、脳卒中

生命保険の中には三大疾病を保証する特約がついているものがあります。
三大疾病とは、どのような病気を指すのでしょうか。

三大疾病は日本人の死因のなかでも特に多いがん、急性心筋梗塞、脳卒中の事をいいます。

厚生労働省の調査によると、2015年の日本人の死因となった病気の死亡率はがんが29.55%、心臓病が15.65%、肺炎が9.65%、脳卒中が8.94%でした。

(参考記事)
平成29年 我が国の人口動態

がんでの死亡率は年々増えていますが、脳卒中で亡くなる人はやや減少傾向にあり、2011年から肺炎が脳卒中を抜いてトップです。
だからといって脳卒中の脅威が、少なくなっているわけでは決してありません。
たとえ死亡しないにしても、重篤な後遺症が残るケースもあるので、十分に注意をしましょう。

それぞれの病気の特徴

がんは、内臓や組織に悪性の腫瘍ができる病気です。
体の中に生まれたがん細胞は増殖していくため、最初は1か所にしか腫瘍ができてなくても、症状が進行すると他の部位に転移して、さらに症状が悪化するといった事態に陥ります。

外科手術のほか、抗がん剤や化学療法などを使った治療が必要となるので、副作用に苦しむだけではなく、治療費をどうするかという問題にも悩まされます。

急性心筋梗塞は、心臓へ血液を送る働きをしている冠動脈という血管が詰まって心筋へ流れる血液が滞り、心臓の周りの細胞が壊れてしまう病気です。
何の前触れもなく発症することもあり、対応が遅れると突然死の原因にもなってしまう恐い病気です。

脳卒中は正式な病名は脳血管障害で、脳の血管に何らかの異常が発生する病気です。
一口に脳卒中といっても、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破裂する脳内出血や、くも膜下出血などと異なる症状があります。

特に多いのが脳梗塞で、脳卒中の実に3/4以上を占めています。
脳梗塞になると半身が麻痺する、言葉がうまくしゃべれない、意識がぼうっとするなどの症状が起こります。
血管がつまって脳に酸素や栄養が送られなくなるので、脳の細胞が死んでしまう怖い病気です。

脳内出血は、高血圧等で脳の血管が破れて出血し、血の塊が脳細胞を圧迫して破壊する病気です。
頭痛や半身麻痺、うまくしゃべれない、意識がおかしくなる等の症状が起こります。

くも膜下出血は、脳の表面を覆うくも膜と脳の間の血管が破れて、くも膜下で出血する病気です。
うまく体が動かせない、言葉がしゃべれない、意識がおかしくなるなどの症状がでます。
出血が多くなると頭蓋の中が血液で圧迫されてしまい、脳ヘルニアを起こしたり、脳幹部まで圧迫されたりして、死に至ることもあります。