介護業界の求人動向


常に売り手市場

介護業界は、人材が不足しているため、常に売り手市場です。
少子高齢化社会となり、介護が必要な高齢者の数は増加し、労働に適する15歳以上65歳以下の人口、いわゆる生産年齢人口は減少しているのです。
そのため、就業する確率が高いのです。

しかし、注意しなければいけないことがあります。
売り手市場だからといって、誰でも就職できるわけではありません。
明らかにやる気のない人や、他の職種で採用されなかったから応募したという人は歓迎されません。

介護業界で必要とされるのはまず経験です。
高齢者は体の自由がきかないことが多く、しかもそれぞれの身体状況は違います。
ここに応じた適切な介護を見極める力は、経験によって養われるのです。

ただ、介護を始めたばかりの人はみな未経験です。
経験者ばかり採用していたのでは、人材不足は解消されません。
では、未経験者が採用されるために必要なことはなんでしょう。

最も大事なのはやる気

それは、どの業界にもいえることですが、やる気です。
高齢者のために力を尽くしたいと思う気持ちや、必要とされることに喜びを見出す気持ちがやる気の源になります。
福祉系の大学や専門学校で学習し、知識や技術を習得することも、やる気がなければできないことです。

近年、介護業界に外国人労働者を受け入れようとする動きが活発化していますが、これもやる気の問題と関連しています。
特に発展途上国から来た人たちは、日本よりもはるかに就業が難しく貧しい状況を経験しているので、働くことができる喜びにあふれているのです。

外国人労働者の問題点として日本語が不自由であることが挙げられますが、それでも介護の現場では、高い意欲で誠実な働きの方が評価されるのです。
また、高齢者を大切にする文化を持つ国の人も少なくありません。
その点で、私たちが外国人労働者に学ぶところは大きいといえます。

男女の効用格差については、施設の利用者状況によって変わってきます。
介護を必要とする高齢者は女性の割合が多く、同性介護の原則から、職員も女性が多いです。
しかし、力の強い男性が必要とされることもあり、近年では性別を理由に不採用になることは少なくなってきました。

雇用形態については、常勤よりもパートタイマーなど非常勤での募集が増加傾向にあります。
正社員でないと、と思う人もいるでしょうが、じぶんの自由な時間を取りやすいという長所もあります。
また、非常勤で経験を積んだり、介護福祉士の資格を取ったりする準備期間と考えることもできます。

働きながら資格取得を奨励したり、正社員登用制度があったりする施設もあります。
高齢化社会は進行していくので、今後も介護施設は新しく開設されるでしょう、その中により良い採用条件を持っているところがある可能性は高いです。
将来のステップアップが期待できるのです。