チョコレートは高齢者向けおやつ?
チョコレートが高齢者のおやつに適しているという、意外な話があります。
子どものおやつの代表として知られていますが、実は最近では大人向けの製品も多く販売されています。
それにしても高齢者にも良いとは、どういうことなのでしょう。
チョコレートの原料は、カカオです。
カカオには、最近大きな話題となった成分、ポリフェノールが多く含まれています。
ポリフェノールは、赤ワインや緑茶にも含まれる、植物の色素や苦みのもととなる成分ですが、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用があることがわかっています。
抗酸化作用には老化防止とともに、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ働きがあります。
以前ポリフェノールが話題になった時は赤ワインが注目されたため、日本国内の白ワインの消費量を赤ワインが抜くという現象が起きましたが、ワインよりもチョコレートの方が気軽に食べることができます。
チョコレートを食べることにより、血管の弾力が増したり、血管内の白血球の量を適正にしたりする効果があるのです。
また、心不全の予防に役立ちます。
血流が適正になるということですから、胃腸の状況も改善します。
胃がんや胃潰瘍の予防効果が期待できるのです。
さらに、食物繊維やミネラル分も豊富に含まれているので、高齢者の悩みのひとつである便秘の解消に役立ちます。
チョコレートの独特な甘い香りも体に良いといわれています。
リラックス効果があるため、記憶力や集中力が高まります。
高齢者の方が最も恐れる病気、認知症の予防にもつながると期待されているのです。
甘い砂糖も健康を促進
かつて砂糖は虫歯や肥満の原因として避けられてきましたが、脳に素早くエネルギーを補給し、頭の働きを助けるのです。
それに、適度な甘みは心を落ち着かせてくれます。
そして、チョコレートの持つイメージにも大きな役割があります。
特に高齢者には、チョコレートは高級なお菓子という印象が強いです。
おやつとして食べることによって、少しぜいたくをしているような、幸せな気持ちになることができるのです。
高齢者は身体状況が変化しますから、運動などがしにくく、楽しみが食べることだけ、という方もいます。
チョコレートの持つ高級なイメージが食べる楽しみを増してくれるのです。
幼いころの記憶を思い出して、幸福感を得る方もいるでしょう。
注意しなければならないのは、やはり食べすぎです。
いくら体に良いからといっても、食べすぎればカロリーの摂りすぎになりますし、虫歯の心配もあります。
それに、カフェインなどの刺激物も含まれていますから、かえって胃腸に良くないこともあります。
どんな食品でも食べすぎは禁物です。
適量を摂ることで、その素晴らしい効果を体験できるのです。