喘息

喘息

喘息の症状

喘息は呼吸が困難になるので、とても苦しい病気です。
小児喘息は、一般的には7歳~14歳までの子どもに起こる喘息のことをいいますが、早い子では生後2か月~3か月で発症することもありますし、7歳以下でも発症するケースは珍しくありません。

小児喘息の特徴は呼吸をするときに、喘鳴と呼ばれるヒューヒューなどの雑音が含まれることです。
風邪でもないのに喘鳴がある、咳が出やすい、運動をすると咳や喘鳴が出る等は小児喘息の疑いがあります。
お医者さんに診てもらいましょう。

小児喘息の原因はさまざまですが、アレルギー反応によって起こるケースが一般的です。
ダニや犬猫などの毛、ハウスダスト、カビ等を吸い込んでアレルギー反応を起こし、喘息が起こるといわれています。
また、小児喘息の子どもの90%以上がアトピー体質であるとの報告もあります。

近年、小児喘息は低年齢化しており、患者数も増えてきました。
特に両親が喘息やアレルギー体質の場合、子ども喘息になりやすいと言われています。

アレルギーの他にも大気汚染や家族にタバコを吸う人がいる、ウイルス感染、ストレスといった要因も喘息を悪化させるので十分に気をつけましょう。

また、アレルギー反応を起こして、次から次にアレルギー性の病気を発症するアレルギーマーチと呼ばれる症状にも注意する必要があります。
アレルギーマーチとは、最初は食物アレルギーなど1つの症状しかなかったのに、次にダニにアレルギー反応を起こしてアトピー性皮膚炎が起きたり、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎を起こしたりして、やがて喘息を引き起こすという症状です。

子どもの喘息を治すためには、親がしっかりと薬の管理などをする必要があります。
しかし、中高生になると子どもが自分で薬を管理するようになります。
喘息の発作が出ないときには薬を飲み忘れることもあるので、注意しましょう。
自己判断で薬を飲むのを止めると、症状が悪化することがあります。

成長期に喘息が悪化すると心身への影響も大きいですし、勉強やスポーツにも支障がでます。
学生時代を楽しく過ごすためにも、しっかりと治療をするように指導しましょう。

小児喘息は早期治療で、半数以上が完治

小児喘息は大人の喘息とは異なり、適切な治療をうけるとおよそ6割~7割の子どもが完治するといわれています。
特に、喘息の手前の症状である気管支炎の段階で治療を受けると治りやすいので、早期発見・早期治療が大切です。

気管支ぜんそくの治療では、一人ひとりに適した薬物療法によって喘息の発作をコントロールしていきます。
しかし、治療だけでは喘息を治すことは困難です。
アレルゲンである物質を子どもの周りから除去するなど環境を整備し、子ども自身も抵抗力を高めるために運動をすることも大切です。