痛風になる人が男性に多い理由

痛風になる人が男性に多い理由

痛風の症状

痛風は血液中に含まれる尿酸の含有率が高くなって起こる病気です。
血液中の尿酸濃度が1dlあたり7mg以上の場合、痛風と診断されます。

痛風になると足の指の付け根や足首、膝などの関節が炎症を起こし、激しい痛みを感じます。
俗に痛風という病名は、風が吹いただけでも痛むからと言われていますね。
特に、足の親指の付け根が痛む人が多く、赤く腫れてしまいます。

靴を履くと擦れて痛みますし、足を動かすことすらままなりません。
放っておくと痛みは3日程度で治まり、症状も10日程度で改善しますが、再発を繰り返すようになりますし関節炎を起こす場所も増えてきます。

痛風の原因は血液中の尿酸が増えることですが、尿酸が増えるとこれが結晶となって関節の組織に張り付いて、それが原因で炎症を起こすと考えられています。
尿酸はビールやレバーなどプリン体と呼ばれる食べ物が原因とされます。

痛風の患者は9割以上が男性

実は痛風は圧倒的に男性がかかりやすい病気です。
9割以上が男性で、40代がかかりやすいとされます。

では、なぜ男性にかかりやすい病気なのでしょうか?
その原因は女性ホルモンにあります。

女性ホルモンは尿酸を体外へ排出させる働きを持ちます。
このため、血液中の尿酸濃度が男性に比べて低い傾向にあるのです。

ただ、閉経後は女性ホルモンの分泌が減りますから、このような作用も働きにくくなります。
つまり女性でも、閉経後は男性と同様に痛風になるリスクが高まるのです。
また、遺伝的なものや薬の副作用などで女性でも痛風になる可能性はあります。

このほかにも、食生活も影響します。
ビールを飲むと血中の尿酸値は非常に多くなります、また肉食や明太子などプリン体のとりすぎによっても痛風になりやすいので注意が必要です。
男性はこのような飲食物を好む傾向が強いので、痛風になりやすいとされます。

さらに、ストレスも痛風を誘発する因子です。
人は大きなストレスを感じると、血液中の尿酸濃度が増えるという研究結果が報告されています。

そして肥満も、痛風と大きく関係しています。
痛風患者には肥満気味の人が多いのですが、中年期になると太りやすくなるので注意が必要です。

40代の働き盛りの男性は、会社での付き合いでお酒を飲むことも多いですし、年代的にも仕事でストレスがかかるポジションにいる人も多いですね。
このように女性ホルモンの関係に加え、日頃の食生活や肥満といった生活習慣、さらにストレス要因が加わって、40代の男性が痛風を発症しやすいのでしょう。
痛風に襲われないためには、栄養バランスの取れた食生活に改善すること、適度に運動するなどしてストレスを溜め込まないことが大切です。